台湾南部への旅 ー 台南 part.1 スクーターで安平へ。擔仔麵、意麵を食す

公開日: : 最終更新日:2014/12/01 台湾南部 ,

初めての台湾南部は、まず高雄で一泊。2日目午後は在来線(台鉄)で台南へ。
台南は古都として有名。台湾人は「日本でいう京都です」という。確かに京都のそれとは違うが、それっぽい雰囲気もある気がする。
それまでの様子はこちら…

■高雄から台南へ、在来線の旅

さて、高雄駅から台南までは在来線で30分、100元。あっという間である。この間に、台南のガイドブックをひたすら読み込む、読み込む!!
在来線で高雄まで
台南駅ホーム。オシャレ

いいですね、台南。駅の雰囲気が昭和です。それもそのはず1936年に建設された駅舎。一階は駅、二階は鉄道旅館としてレストランと9室のホテルがあった。

外見も素敵だが、駅舎内の雰囲気もまだ古いものが沢山残っていて、夏の香りと相まって懐かしい気持ちになった。ふるーーい都心のJR駅みたいな匂いw
台南駅の駅舎

■台南の歴史

オランダ時代、清時代には台湾の中心だったので、古くからの建造物や寺が多い。
先住民が住んでいた中、1624年に最初に外国勢力(オランダ人)が台湾に辿り着く。その後、漢人居住区ができる。その後、鄭成功(浄瑠璃の国姓爺合戦で日本でも有名すね。日本生まれ、母親は日本人だったとか。)による明朝の復興運動の拠点に。そして清朝->日本->中華民国と移り変わる。

■スクーターを借りる。

さて。まずはそんな良い雰囲気を残す街や駅舎を味わう間もなく、スクーターを借りに右往左往。ネットで予め探していた、台南公園向かいの評判の良い貸しスクーター屋さんへ。
店「うち、外国人に貸して返って来なかったからダメなんだわー」
私「台湾の台湾企業で働いてるんだけど?そんな逃げたりできないからおk?」
店「いやーだめ。ごめんよー。てか一台買いなよ」
私「台北で働いてるんだよねぇ…」
店「oh…」

スクーター求めて1時間。台南暑いっす…3月なのに歩くだけで肌がヒリヒリしてきたので、日焼け止めを買って塗りながら公園の昼寝ワンコロを眺める。
いやしかしココで諦める訳にはいかない。この旅は、免許取得後初のスクーター乗車が目的の一つ。普段交通の荒れた台北でデビューは怖いので、少しでも田舎で乗るのだ。何が何でも借りるぞ!

かわゆいワンコロ
台南公園、コスプレ撮影会

結局1時間半歩いて台南駅前に戻り、駅隣の貸しスクーター屋さんで借りることに。居留証を人質に取られ、免許はコピーされ、24時間500元で借りられた。なんだ、あっさり。最初からココで借りれば良かったぜ。
で、お店の前(店員からは死角)で、スクーターのロックを外……せない。やばい。と5分ぐらいもがいてたら、店員が異変に気付いて教えてくれた。ロックは力一杯前方に車を押すだけで外れたw
さて、気を取り直して初エンジンふかすぞー。と思ったけど分からない。車の様に鍵を回しただけではダメらしい。色々試して10分後、またも店員に色々スクーターのエンジンの拭かし方、停車の仕方、などなど教わる。「お前、あの免許証ホンモノ?」って顔をしてたけどw、免許試験の時は試験場で借りたスクーターだったから、試験官がエンジンまで準備してくれてたんだよねー。
ドキドキしながら、台湾初の公道、人生初のスクーター!最初の目的地は、地図を見ると15分ぐらいで着けそうな、安平!古しえの都、安平!

■台南の道

台南は台北よりも交通が分かり易い。台北は一方通行や左折禁止も多いし、スクーターが入ってはいけないエリアもある。キッチリ波に乗って運転しないと、事故に巻き込まれそう。
しかし、台南は素敵交通。信号無視は当たり前、自由にUターンするし、とても臨機応変。お陰で60km道路を皆80kmで走る中、40kmでトロトロ走る私をスルスル追い抜いて行ってくれる。素晴らしい臨機応変スキル!
しかも停車エリアは、道の脇に適当に!台北だと一応白線の停車エリアにしか停めちゃいけないのよねー。格好のスクーターデビューエリア。

■安平古堡、老街

安平古堡

でも道に迷い、慣れないスクーターで2時間かけて安平に到着。もう夕暮れだからメインの遺跡・安平古堡には入れず。塀の外から見学、無念。
これはオランダ人が入って来た時、1624年に最初に築いたジーランド城。台湾でも一番古い城らしい。

しかし折角着たので附近を散策。
19世紀末に建てられたイギリス貿易商の洋館を外から眺める。

旧英商德記洋行
鄭成功が渡って来た頃に出来た媽祖神を祭る廟、安平開臺天后宮。
台湾人のブログ(中文:http://www.tonyhuang39.com/tony0857/tony0857.html)によると、1895年、逃げ遅れた56名の清兵士を台湾接収に来た日本軍が廟の中で大暴れ…。
その後、清兵士の亡霊が居ると恐れた附近住民は近寄らず、荒れた状態に。その後、日本人は小学校として利用。中華民国になった後、1966年に廟として復活したとのこと。
安平開臺天后宮

リボン巻いた狛犬…どうした?

附近には老街も。えびせんべいを多く見かけたけど名物なのかしら。

牛舌餅を食べた。温かくて、ほんのり甘い!牛タンとは関係ありません。

さて、遅く到着したので特に見るモノもなくww
スクーター練習に来たと割り切り、夜道を台南中心部へ戻る。夜道は怖いよー!

■台南名物、擔仔麵

そして台南名物・擔仔麵で有名な度小月で頂く。
肉ソボロ、ニンニク、パクチー!麺は(台湾にしては珍しく)コシもある。うまいー!お店の人は日本語が少し出来たので、観光客がやっぱり多いんだと思う。おすすめ。

擔仔麵
龍鬚菜

■台南にはカフェがたくさん

初めてのスクーターで疲れたので、静かなカフェへ。ここは中国語のガイドブックで大きく紹介されていた本屋さん(草祭二手書店)の経営するカフェ・小説咖啡聚場。
店内には小説や雑誌が並ぶ。台北のカフェには無い静けさ!!!!店員さんも小声でひそひそとオーダーを取ってくれるので、いい環境造りを目指してる様子が伺える。そんな雰囲気ある店内で、わたくしは靴を脱いで換気しつつ明日の予定を考える。
夜も遅かったので、中国茶の緑茶(清茶)とバナナケーキを堪能。店員さんもイケメンで良い人で、甘いミニトマトをサービスしてくれた。

旅に疲れたらマッサージも良いけど、台南ではカフェも良い選択肢。スターバックスみたいな大きいチェーン店が多い台北と比べて、台南は日本で言う純喫茶ぽい個人経営のお店が多い。場所柄、古い建築を改装したものもあるらしい。人口が少ないとチェーン店はあまり進出しないのだろうか。

小説咖啡聚場の入り口

■台南名物、意麺―タウナギあんかけ揚げ麺

2時間ほどカフェで休憩して、深夜のドライブ。夜は運転手の皆さんノリノリなので、若葉マークの私は恐る恐る40km走行です(余計危ない)。
もう23時、多くの店は閉店していたが、小腹が空いて何かないかなーと見ると、ガイドブックには載ってなさそうな、賑やかなお店を発見。

夜でも元気。近所の台所
メニュー

 

台南は意麺(揚げ麺)が有名とは聞いていたが、よくわからないので店員オススメにした。鱔魚意麵湯。
どす黒い…一瞬躊躇する黒さ。

鱔魚意麵湯
鱔魚にズームイン

 

後で調べると、この「魚 」、タウナギだったらしい。 

スープは甘酸っぱい、麺も程よく固い。タウナギは臭みがなくて美味しいタンパク質。見た目はグロいけど、挑戦の価値あり。

はぁ〜。一日中慣れないスクーターに乗って、あまり観光できなかった。3日目の最終日、怒濤のスケジュールで観光しまくった!模様は次回。

台湾南部への旅 ー 台南 part.2 古跡巡り編ー日本統治時代の建物を中心に

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