台湾南部への旅 ー 台南 part.1 スクーターで安平へ。擔仔麵、意麵を食す
■高雄から台南へ、在来線の旅
在来線で高雄まで |
台南駅ホーム。オシャレ |
いいですね、台南。駅の雰囲気が昭和です。それもそのはず1936年に建設された駅舎。一階は駅、二階は鉄道旅館としてレストランと9室のホテルがあった。
台南駅の駅舎 |
■台南の歴史
オランダ時代、清時代には台湾の中心だったので、古くからの建造物や寺が多い。
先住民が住んでいた中、1624年に最初に外国勢力(オランダ人)が台湾に辿り着く。その後、漢人居住区ができる。その後、鄭成功(浄瑠璃の国姓爺合戦で日本でも有名すね。日本生まれ、母親は日本人だったとか。)による明朝の復興運動の拠点に。そして清朝->日本->中華民国と移り変わる。
■スクーターを借りる。
さて。まずはそんな良い雰囲気を残す街や駅舎を味わう間もなく、スクーターを借りに右往左往。ネットで予め探していた、台南公園向かいの評判の良い貸しスクーター屋さんへ。
店「うち、外国人に貸して返って来なかったからダメなんだわー」
私「台湾の台湾企業で働いてるんだけど?そんな逃げたりできないからおk?」
店「いやーだめ。ごめんよー。てか一台買いなよ」
私「台北で働いてるんだよねぇ…」
店「oh…」
スクーター求めて1時間。台南暑いっす…3月なのに歩くだけで肌がヒリヒリしてきたので、日焼け止めを買って塗りながら公園の昼寝ワンコロを眺める。
いやしかしココで諦める訳にはいかない。この旅は、免許取得後初のスクーター乗車が目的の一つ。普段交通の荒れた台北でデビューは怖いので、少しでも田舎で乗るのだ。何が何でも借りるぞ!
かわゆいワンコロ |
台南公園、コスプレ撮影会 |
結局1時間半歩いて台南駅前に戻り、駅隣の貸しスクーター屋さんで借りることに。居留証を人質に取られ、免許はコピーされ、24時間500元で借りられた。なんだ、あっさり。最初からココで借りれば良かったぜ。
で、お店の前(店員からは死角)で、スクーターのロックを外……せない。やばい。と5分ぐらいもがいてたら、店員が異変に気付いて教えてくれた。ロックは力一杯前方に車を押すだけで外れたw
さて、気を取り直して初エンジンふかすぞー。と思ったけど分からない。車の様に鍵を回しただけではダメらしい。色々試して10分後、またも店員に色々スクーターのエンジンの拭かし方、停車の仕方、などなど教わる。「お前、あの免許証ホンモノ?」って顔をしてたけどw、免許試験の時は試験場で借りたスクーターだったから、試験官がエンジンまで準備してくれてたんだよねー。
ドキドキしながら、台湾初の公道、人生初のスクーター!最初の目的地は、地図を見ると15分ぐらいで着けそうな、安平!古しえの都、安平!
■台南の道
台南は台北よりも交通が分かり易い。台北は一方通行や左折禁止も多いし、スクーターが入ってはいけないエリアもある。キッチリ波に乗って運転しないと、事故に巻き込まれそう。
しかし、台南は素敵交通。信号無視は当たり前、自由にUターンするし、とても臨機応変。お陰で60km道路を皆80kmで走る中、40kmでトロトロ走る私をスルスル追い抜いて行ってくれる。素晴らしい臨機応変スキル!
しかも停車エリアは、道の脇に適当に!台北だと一応白線の停車エリアにしか停めちゃいけないのよねー。格好のスクーターデビューエリア。
■安平古堡、老街
安平古堡 |
でも道に迷い、慣れないスクーターで2時間かけて安平に到着。もう夕暮れだからメインの遺跡・安平古堡には入れず。塀の外から見学、無念。
これはオランダ人が入って来た時、1624年に最初に築いたジーランド城。台湾でも一番古い城らしい。
しかし折角着たので附近を散策。
19世紀末に建てられたイギリス貿易商の洋館を外から眺める。
旧英商德記洋行 |
その後、清兵士の亡霊が居ると恐れた附近住民は近寄らず、荒れた状態に。その後、日本人は小学校として利用。中華民国になった後、1966年に廟として復活したとのこと。
安平開臺天后宮
|
附近には老街も。えびせんべいを多く見かけたけど名物なのかしら。
牛舌餅を食べた。温かくて、ほんのり甘い!牛タンとは関係ありません。
さて、遅く到着したので特に見るモノもなくww
スクーター練習に来たと割り切り、夜道を台南中心部へ戻る。夜道は怖いよー!
■台南名物、擔仔麵
そして台南名物・擔仔麵で有名な度小月で頂く。
肉ソボロ、ニンニク、パクチー!麺は(台湾にしては珍しく)コシもある。うまいー!お店の人は日本語が少し出来たので、観光客がやっぱり多いんだと思う。おすすめ。
擔仔麵 |
龍鬚菜 |
■台南にはカフェがたくさん
初めてのスクーターで疲れたので、静かなカフェへ。ここは中国語のガイドブックで大きく紹介されていた本屋さん(草祭二手書店)の経営するカフェ・小説咖啡聚場。
店内には小説や雑誌が並ぶ。台北のカフェには無い静けさ!!!!店員さんも小声でひそひそとオーダーを取ってくれるので、いい環境造りを目指してる様子が伺える。そんな雰囲気ある店内で、わたくしは靴を脱いで換気しつつ明日の予定を考える。
夜も遅かったので、中国茶の緑茶(清茶)とバナナケーキを堪能。店員さんもイケメンで良い人で、甘いミニトマトをサービスしてくれた。
旅に疲れたらマッサージも良いけど、台南ではカフェも良い選択肢。スターバックスみたいな大きいチェーン店が多い台北と比べて、台南は日本で言う純喫茶ぽい個人経営のお店が多い。場所柄、古い建築を改装したものもあるらしい。人口が少ないとチェーン店はあまり進出しないのだろうか。
小説咖啡聚場の入り口 |
■台南名物、意麺―タウナギあんかけ揚げ麺
2時間ほどカフェで休憩して、深夜のドライブ。夜は運転手の皆さんノリノリなので、若葉マークの私は恐る恐る40km走行です(余計危ない)。
もう23時、多くの店は閉店していたが、小腹が空いて何かないかなーと見ると、ガイドブックには載ってなさそうな、賑やかなお店を発見。
夜でも元気。近所の台所 |
メニュー |
台南は意麺(揚げ麺)が有名とは聞いていたが、よくわからないので店員オススメにした。鱔魚意麵湯。
どす黒い…一瞬躊躇する黒さ。
|
鱔魚意麵湯 |
鱔魚にズームイン |
スープは甘酸っぱい、麺も程よく固い。タウナギは臭みがなくて美味しいタンパク質。見た目はグロいけど、挑戦の価値あり。
はぁ〜。一日中慣れないスクーターに乗って、あまり観光できなかった。3日目の最終日、怒濤のスケジュールで観光しまくった!模様は次回。
関連記事
-
台湾南部への旅 ー 台南 part.3 台南小吃編ー春捲,鴨肉焿などなど
高雄・台南の旅も最後。今回は台南の小吃(手軽な食事)をご紹介。 台南人の友達曰く、少し値の張る料理は台北のほうがおいしい。けど、小吃は台南の方が安くてうまい!とのこと。やっぱり安い料理は素材が勝
-
高雄のゆったりカフェ:書店喫茶一二三亭(ヒフミテイ)
台湾第二の都市、南部にある高雄。先日、素敵なカフェ「書店喫茶一二三亭(ヒフミテイ)」に行ってきました。台湾には、日本時代の古い建物が東京よりも多く残っています。古民家を改築したカフェも最近は増えてきて
-
台湾南部への旅 ー 高雄 part.1 台北発長距離バス、自転車で西子湾巡り
台湾で台北以外行った事がないって言うと驚かれる、台湾居住歴2年の私。昨年末に弾丸宜蘭ツアーをしたが、下調べもせず、田舎の図書館に行き寒空の下1時間バスを待ち(タクシーが走っていない!)、ビッグマックを
-
台南カフェ – 順風號(扇風機に囲まれた、古民家カフェ)
2014年夏、台南カフェ巡りの旅で訪れた、台南カフェをご紹介。 まず今回は、台南市中西区にある「順風號」というお店です。 この店、本当に辿りつくのが難しい!(行き方は後でご紹介しますが
-
台湾南部への旅 ー 高雄 part.2 愛河、旧高雄市役所、旗山はバナナの名産地!
台北在住の私、初めて南部の高雄/台南に旅行へ。 一日目の様子は、「台湾南部への旅 ー 高雄 part.1 台北発長距離バス、自転車で西子湾巡り」をご覧ください。 美麗島駅
-
台南には個人経営カフェがたくさん
—古都、台南。 多くの台湾人から「京都みたいでしょ?」と言われ、私は毎回反応に困ります。 (台南って洗練もされてないし、ゴミゴミしてるし、台北より人との距離が近い南国気質だから京都じゃないよな
-
台湾南部への旅 ー 台南 part.2 古跡巡り編ー日本統治時代の建物を中心に
「台湾の古都」と呼ばれる台南。2日目は朝から夕方まで、古跡巡りと食い倒れに始終大忙し。余りに観光スポットが多いので、古跡巡り編と、食い倒れ編の2回に分けてお届けしまっす!今回は古跡巡り編 台
-
台南:デザートトマト&花園夜市に驚いた -高鐵(新幹線)で行く日帰り旅行!
先日、台湾南部の都市・台南に行って、食文化に建築にどっぷりハマって「住みたい〜」なんて言い続けている私 @showizzy です。このゴールデンウィークは(台湾は普通の週末でしたが)日本から友人が来た
-
台南カフェ – KADOYA(洋菓子の美味しい、レトロカフェ)
台南カフェでも洋菓子で有名な、KADOYA をご紹介しますー。 台南で激ウマ洋菓子★ 台北のおされカフェでも、洋菓子で「お、おいしい☆」と感激することはなくて、大抵の場合「ああ、台湾的なチーズだな
-
台南グルメ―1人旅も2人旅もOK!阿霞飯店で高級カニおこわ
台南には台北とは違う食文化がありまして、ただし一人で食べるとなるとだいたい小吃(シャオチー)という、おやつのようなメニューに偏ってしまいます。今回は友人との台南旅行でしたので、台南名物の蟹おこわを食べ