[書籍レビュー]なぜ自信が持てないのか 自己価値感の心理学
悩みが多い、生き辛い、優柔不断、付和雷同…こういう性格で、日常に支障をきたしている人って意外と多いと思います。今回は、そんな方にオススメの本を紹介します。
なぜ自信が持てないのか 自己価値感の心理学 (PHP新書)
根本橘夫
本の感想
この本は、自己啓発書ではありません。タイトルの通り、自信がないことの弊害&自信がなくなる原因に焦点を当てた本です。
生活上の色々な問題を、精神病の症状のせい、または変えようのない性格のせいだと思う方もいるかもしれません。しかし、私がこの本を読んだ限り、多くの困難は自信の欠如が引き起こすものなのかも?という考えをもちました。
自信の無い方、自分の価値を肯定できない、または価値がないと思っている方には(もしこのケースに当てはまるとしたら)現状を認識するという意味でオススメです。
また、どんな親子のコミュニケーションで自己が無価値化するかという例も豊富にあるので、子育て中の方にも読んで頂きたい。
自己啓発書ではないので、解決法はあまり書いていません。が、無価値化する豊富な例に解決の為のヒントが沢山あると思います。
自信=生きる力。たぶん
私個人に照らしてみると、長らく「自信がない」という根本のところに気がつかずに、表面化してきた悩みを抱えていました。
それを解決する為に、自己啓発本を読んだりしていましたが、今になって無意味だったなぁと感じます。小手先のテクニックや、ハウツーは、私はすぐに忘れていきます。自信という土台がないのに技術に頼っても意味がないんですね。
自信の無い私にとっては、前に進もうと努力すれば前に進むという感覚が希薄なので、そういった話を聞いたり目の当たりにすると、別世界のファンタジーの様に感じられます。
もし、自信があれば…私の例で言うと、嫌だなぁと思った部屋を不動産屋の説得にも負けず断ることができたり、買った誕生日プレゼントを結局渡せなかったなんてことも無く自信持って渡せたり、素直にありがとうと言えるようになるわけです。
自信の無い人は、自分を必要以上に卑下してしまうので、「こんな発言したら嫌われるかも」「私から褒められても相手は嬉しくないだろう」「私が遊びに誘ったら迷惑だろう」「私の様な者が嫌なものを拒否しては失礼」などなど悪い方に思い込んでしまいます。
このような考え方、自信がないのは生来の性格故で、どうしようも無い。と思っていたんですが、どうやら少しずつ改善する方法はあるみたいです。
この本で触れられている改善方法は、幾つかあります。
否定的に考え始めたら無理矢理にも自分を肯定するクセを付ける。相手に褒められたら素直に受取る。良いと思ったものは良いという、好きなことを好きと感じる。嫌なものは拒否する。
多くの方にとっては、当たり前のことでしょう。が、自信の無い人にとっては、うち一つさえも難しいことと思います。
長年の癖を変えるには時間が掛かりますが、少しずつ自分を受け入れられるようになれば素晴らしいなと思います。
そのプロセスは大変なものです。でも、毎日自分を否定して緊張して辛く生きているなら、自分を好きになるという苦行(笑)にチャレンジしても良いんじゃないかなと思いました。どうせどちらも辛いので。
私自身、まだ自信がある状態には辿り着いていませんが、同じように生き辛さを感じている方が居ればと思って感想を書きました。何かのキッカケになれば幸いです。
<左:kindle版、右:新書>
関連記事
-
語学だけじゃダメ!新年の目標を再確認|読書「ノマドと社畜」
twitterで痛快なツイートをしている 谷本真由美(@May_Roma)さんの本「ノマドと社畜 ~ポスト3.11の働き方を真剣に考える」(kindle)が出たと知り、早速ダウンロード。 日本の
-
本感想「貧困大国アメリカ」「日本人は永遠に中国人を理解できない」
三連休でしたので、色々読みました。 ■「ルポ 貧困大国アメリカ」堤未果 ★★★★☆ 今更ながら読みましたw 貧困ビジネスや、民営化によって格差が拡大していくアメリカの現状を描いています。 底
-
[書籍レビュー 実験1]こうして思考は現実になる、を試してみた – 宇宙のエネルギーの法則
今回はタイトルがかなり怪しい、「こうして、思考は現実になる」という本を紹介します。本書が面白いのは、9つの実験を実践して思考が現実になるのを体験するという点です。レビューがてら、実験を一つ一つやってみ
- PREV
- ドリンクスタンド清玉、関連ニュース
- NEXT
- 台湾のマック:白黒のハンバーガー・黑白絕色堡を食す