台北カフェ:蔡明亮咖啡走廊(中山堂)で小津映画を鑑賞

公開日: : 最終更新日:2014/12/01 台北カフェ, 映画

台北で、今のところお気に入りno.1カフェ 蔡明亮咖啡走廊に昨日行ってきました。

■蔡明亮咖啡走廊紹介

蔡明亮とは、マレーシア華僑の映画監督。主に台湾で活躍していますが、国際的な賞も受賞している台湾の代表的な映画監督です(マレーシア人だけど)。
この中山堂、元々は台北公会堂という日本統治時代に建てられたもの。中華民国政府に接収された後、今ではコンサート、映画、演劇などの催し物が行われています。
台北の中山堂(台北公会堂)
中山堂

中には、中華風の茶屋や西洋風の喫茶店もあるのですが、私は4階の蔡明亮咖啡走廊にまっしぐら。縦に細長いお店です。

蔡明亮咖啡走廊
今日は、コーヒー(100元)とクッキー(50元)を頼みました。静かで雰囲気もある良いお店にしては良心的な価格ですな。
水出しコーヒーは夏季限定ですが、美味しい上にカップが涼しげで可愛いデザインだったのでオススメです。180元とホットよりも少しお高いんですが。
蔡明亮咖啡走廊
ふと、西門なんて台北の原宿のような街にあって、なんでうるさくないんだろう。と思えば、若者が少ないんですね。クラシックや演劇の建物というイメージがあるから、若者が寄り付かないんだろうと思います。
お陰で、本当に静かな環境が保たれていてありがたいですw
店内では、コーヒー豆の他、蔡明亮作品に関する書籍、中国の古い歌謡曲のCD、台湾の建築本などを販売されています。
わざとらしい「ザ・アート」な感じが薄いので、好感が持てます。

■映画スクリーンも併設!

さて、この日。なぜか蔡明亮監督が店内をウロウロしてるな(失礼!)と思っていたら、本人から声をかけられました。
監督「映画見ない?」
私「え、あなたの作品ですか?」
監督「あなた日本人?今日は小津作品です。7:30から。いらっしゃいよ。」
どうやらこの日、カフェで週末開催していた映画イベントの最終日とのこと。カフェに併設されている劇場で映画上映会をしていました。
屋外の劇場。昨年2012年は、屋根がなくて客席にはブルーシートが掛かっていたんですが、今は屋根が出来ているので雨の日でもOKみたいです。
スクリーンも音声も十分綺麗でしたし、西門なんて都会にあっても中華路から少し奥に入っているためか、騒音もなく良い環境でした。
何より、お客さんが普通の映画館より静か!NFCレベルであるw
普通の映画館だと、食べる飲む、袋菓子のガサガサ音、話し声……やはり年配の方が多いから静かなんだろうか。I LOVE 中山堂。まぁ、古い映画なんてマイナーなもの好んで観に来る人達は余計に静かなんだろうなぁ。
上映前に解説をする蔡監督

この日は、小津「一人息子」(中文:獨生子)を上映。
最近台湾では、山田洋次「東京家族」が上映されていて「東京物語」の小津に注目されているのと、母の日にちなんでこの作品を選んだとのこと。

解説者と監督でのトークは映画の前後、合計30分ぐらいはあっただろうか。
日本の団塊の世代がどうとか、社会や文化的背景までも説明されていて、外国で日本映画を見るってこういうことなのかーと感心しました。(半分ぐらい中文が分からなかったけどw)
「幸せ」とか「結婚」とか「成功」とかの意味は、世代ごとに変わりますが、この「親子」というテーマは何年経っても変わらないのかなぁ。今よりも個が重視されて、血縁よりもネットで知り合った友達の方が大事に思われる時代になっても、親子の葛藤というのはあるんじゃないかなぁと思います。
つまり、あまり親と関係良好とは言えない私でも、少し感じる所があったので、母の日にはメールの一本でも送ろうと思いました。

■お店の情報

蔡明亮咖啡走廊Facebookページ住所:台北市台北市中正區延平南路98號4樓
電話:02-2331-2727

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映画感想:東京家族
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